旅と本が好きな30代サラリーマンのブログ

好きな旅行や本のことについて書いています。

【映画評】『ホテル・ムンバイ』

強く感銘を受けた映画に対して、どう形容するのが適切だろうか。

 

「素晴らしかった」「とにかく凄かった」「感動した」「◯◯賞級だ」「全米が泣いた

 

どれも違う。

個人的な正解はきっと、「できるだけ多くの人に観て欲しい」ではないかと、この映画『ホテル・ムンバイ』を観て気付かされた。

今年観た映画はこれで68本目になるけれど、三者にこのように薦めたいと思ったのは初めてだ。

 

「家族としての使命」、「職業としての使命」、「信仰心と宗教観」、「貧困と格差」。

これらが2時間の間、死が常に隣り合わせにある圧倒的なリアリティと臨場感の中、息もつかせぬまま描かれていく。

それに付随して、「この場面で自分だったらどう判断し、どう行動するだろうか」という主観的思考が刺激され続ける。

相対性理論」とはこのことか、と感じるほどに、時間の感覚は崩壊し、我に返ると物語はエンドロールを迎えていた。

 

ストーリーやテーマの特性上、絶対的なハッピーエンドではないけれど、「この映画に出逢えて良かった」、そう思える作品でした。

gaga.ne.jp